大阪1陣建設アスベスト訴訟で最高裁が国の責任を2分の1としました!

 2021年2月22日,最高裁第1小法廷は,関西建設アスベスト大阪1陣訴訟について,国の不服申立(上告受理申立)を退け,大阪高裁判決を是認しました。

 これにより,国の責任額は,今まで出た2つの高裁判決の是認の結果と違って,損害額の2分の1となりました。

 先に出た2つの判決は,国の責任額は損害額の3分の1でしたが,今回は2分の1となり,今後は2分の1で統一されるべきだと思います。

 さらに,企業責任につきましても,7社(エーアンドエーマテリアル,神島化学工業,大建工業,ニチアス,日東紡績,ノザワ,エム・エム・ケイ)が認められましたので,先の2つの判決とあわせると,10社の責任が認められています。(上記の7社以外に,日鉄ケミカル&マテリアル,太平洋セメント,バルカーの責任が認められています。)

 当事務所では,今後,国に対する責任割合は,3分の1から,2分の1とすることにします。

 さらに,基準慰謝料額につきましても,関西建設アスベスト判決にあわせ,次のとおりとします。

・石綿肺(管理区分2・合併症あり) 1500万円

・石綿肺(管理区分4),肺がん,中皮腫,びまん性胸膜肥厚,良性石綿胸水)2400万円

・石綿関連疾患による死亡  2700万円

 建材メーカーの責任追及につきましては,基金の創設等の状況を鑑み,すべての最高裁判決が確定してから判断していきます。

 当事務所では,静岡県内の建設アスベスト被害者の救済のために無料相談を実施していますので,お気軽にご相談下さい。